ST評価ポケット手帳 第2版

編集
:白波瀬元道
著者
:近藤茂瑠 原田円 畠山恵 
  山本徹 白波瀬元道(執筆順)
ページ数
:344頁
判型
:B6変形判 2色
ISBN
:978-4-908933-42-4
定価
:2,970円(本体2,700円+税)
発行年
:2023年2月


(送料無料)


内容

 言語聴覚療法の金字塔的お守りが最新の評価を加えてリニューアル!!

 「言語聴覚療法は,評価に始まり,評価に終わる」と誰が述べたか不明だが,その訓辞は今も語り継がれている。そのため「評価なんぞ,すべて覚えて当然だ」という考えがいまだに続いている。この思考は,21世紀の臨床・実習に即しているのか?自信のない評価を行うほうが,大問題だ。覚えていなければ,サッと確認し,キチッと評価できたほうが,その後の治療等へスムーズに介入できるのではないだろうか。

 この問題を解決する手段として,①いつもポケットに持ち歩けて,②困った時に手が届き,③すぐにポイントとコツがわかる,をコンセプトに生まれたのが本書である。特に項目の選定には,良く遭遇する疾患を想定し,多角的な視点から絞り込み導いた評価200を厳選。早速ポケットに忍ばせ,目まぐるしく回る現場でぜひ活用してほしい。

【本書の特徴】
・ガイドライン改訂に合わせて各疾患に必要な評価をプラスし,最新版に統一。
・臨床現場においてスタンダードな言語聴覚療法評価,検査データ,運動中止基準,離床開始基
 準,医療機器設定などをまとめた,ポケットに入る(持ち歩ける)ガイドブック。
・若手ST・学生が評価および治療を効率的に,また安全に実施が可能。
・単なる資料集ではなく,経験豊富な専門家の視点・コツを記載。
・約350ページのボリュームなのに,厚さが僅か1cmという薄さ。

目次

第Ⅰ部 リハビリテーション共通評価
第1章 身体検査
  •  1.情報収集
  •  2.国際生活機能分類(ICF)と国際障害分類(ICIDH)
  •  3.感覚検査
  •  4.反射検査
  •  5.姿勢反射検査
  •  6.脳神経(支配領域・簡易評価表・口腔顔面領域の筋と支配神経)
  •  7.協調機能検査(運動失調)
  •  8.関節可動域検査
  •  9.徒手筋力検査(頭頸部・舌骨上筋群・下筋群の筋力検査)
  •  10.筋緊張検査
  •  11.疼痛の評価
  •  12.Barthel Index(BI)
  •  13.FIM(機能的自立度評価表)
  •  14.リハビリテーション栄養
  •  15.サルコペニアスクリーニング(SARC-FとSARC-Calf)
  •  16.フレイルの評価
第2章 意識・精神および行動・心理検査
  •  1.意識障害(JCS・GCS)
  •  2.鎮静スケールRASS(Richmond Agitation-Sedation Scale)
  •  3.認知症スケール(分類・臨床認知症尺度・MCIサブタイプ診断のフローチャート・
       HDS-R・MMSE-J・MoCa-J)
  •  4.せん妄(CAM-ICUフローシート)
第Ⅱ部 言語病理学別評価
第1章 聴覚障害
  •  1.主な聴覚検査の種類
  •  2.補聴器適合検査
  •  3.標準純音聴力検査
  •  4.語音聴力検査
  • 【Web版】
  •  5.幼児の聴力検査(聴性行動反応聴力検査・条件詮索反応聴力検査・遊戯聴力検査)
  •  6.他覚的聴力検査(自動聴性脳幹反応・耳音響放射・聴性脳幹反応・聴性定常反応)
第2章 言語発達遅滞
  • A.正常発達
  •  1.初期言語の発達過程
  • 【Web版】
  • B.発達検査
  •  1.遠城寺式乳幼児分析的発達検査
  •  2.津守・稲毛式乳幼児精神発達質問紙
  •  3.KIDS(Kinder Infant Development Scale)乳幼児発達スケール
  •  4.デンバー発達判定法(DENVERⅡ)
  •  5.日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査(JMAP)
  •  6.新版K式発達検査2001
  • C.知能検査
  •  1.田中ビネー知能検査Ⅴ
  •  2.WPPSI–Ⅲ(Preschool and Primary Scale of Intelligence–Third edition)
  •  3.WISC–Ⅳ(Wechsler Intelligence Scale for Children–Fourth edition)
  •  4.日本版KABC–Ⅱ(Kaufman Assessment Battery for Children Second edition)
  •  5.DN–CAS(Das–Naglieri Cognitive Assessment System)認知評価システム
  • D.全般的な言語発達検査
  •  1.LCスケール(言語・コミュニケーション発達スケール)
  •  2.国リハ式〈S–S法〉言語発達遅滞検査
  •  3.言語学習能力診断検査(ITPA)
  • E.特定の言語機能検査
  •  語彙力を評価する検査
  •  1.日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙
  •  2.PVT–R(Picture Vocabulary Test–Revised)絵画語彙発達検査
  •  3.標準抽象語理解力検査(SCTAW)
  •  会話・ナラティブ能力を評価する検査
  •  1.質問–応答関係検査
  •  読み書き能力を評価する検査
  •  1.標準読み書きスクリーニング検査 改訂版 ─ 正確性と流暢性の評価(STRAW–R)
  •  2.教研式読書力診断検査
  •  視知覚発達検査
  •  1.フロスティッグ視知覚発達検査
第3章 脳性麻痺
  •  1.病型分類
  • 【Web版】
  •  2.粗大運動能力分類システム(GMFCS)
  •  3.脳性まひ児の手指操作能力分類システム(MACS)
  •  4.障害児の包括的評価表マニュアル(JASPER)
第4章 高次脳機能障害
  • A.全般的知的機能
  •  1.時計描画検査(CDT)
  •  2.レーヴン色彩マトリックス検査(RCPM)
  •  3.コース立方体組み合せテスト(Kohs Block Design Test)
  •  4.ウェクスラー成人知能検査Ⅳ(WAIS–Ⅳ)
  • B.失語症
  •  1.ボストン学派による古典分類
  •  2.失語症の検査
  •  3.標準失語症検査(SLTA)
  •  4.WAB失語症検査(Western Aphasia Battery)
  •  5.新版 失語症語彙検査(TLPA)
  •  6.SALA失語症検査(SALA)
  •  7.失語症構文検査(STA)
  •  8.重度失語症検査
  • C.失 行
  •  1.分 類
  •  2.標準高次動作性検査(SPTA)
  • D.失 認
  •  1.視覚認知機能障害の分類
  •  2.標準高次視知覚検査(VPTA)
  •  3.聴覚失認
  •  4.身体失認・病態失認
  • E.注意障害
  •  1.注意の分類
  •  2.全般性注意の評価① ─ 標準注意検査法(CAT)
  •  3.全般性注意の評価② ─ Trail Making Test 日本版(TMT-J)
  •  4.全般性注意の評価③ ─ かなひろいテスト
  •  5.方向性注意の評価 ─ 行動性無視検査日本語版(BIT)
  • F.視空間障害
  •  1.地誌的見当識障害
  •  2.バリント症候群
  •  3.構成障害
  • G.記憶障害
  •  1.記憶の分類法
  •  2.総合的な検査バッテリー① ─ ウェクスラー記憶検査(WMS–R)
  •  3.総合的な検査バッテリー② ─ 日本版リバーミード行動記憶検査(RBMT)
  •  4.言語性近時記憶① ─ 標準言語性対連合学習検査(S–PA)
  •  5.言語性近時記憶② ─ 三宅式記銘力検査
  •  6.視覚性記憶① ─ ベントン視覚記銘検査(BVRT)
  •  7.視覚性記憶② ─ Rey複雑図形検査(ROCFT)
  • 【Web版】
  •  8.言語性近時記憶③ ─ Rey聴覚性言語学習検査(RAVLT)
  • H.前頭葉機能障害
  •  1.分 類
  •  2.前頭葉機能検査(FAB)
  •  3.日本版BADS 遂行機能障害症候群の行動評価(BADS)
  •  4.ウィスコンシンカード分類検査(WCST)
  •  5.ストループテスト
  • I.意欲障害
  •  1.標準意欲評価法(CAS)
  •  2.やる気スコア
  •  3.Vitality Index
  •  4.脳卒中うつスケール・脳卒中情動スケール
第5章 発声発語障害
  • A.音 声
  •  1.聴覚心理的評価(GRBAS尺度)
  •  2.自覚的評価〔声に関する質問紙(V–RQOL・VHI)〕
  •  3.空気力学的評価〔最長発声持続時間(MPT)〕
  •  4.内視鏡検査
  •  5.音響機器による評価
  • B.構 音
  •  1.構音障害の分類
  •  2.発声発語器官の評価
  •  3.話し言葉を評価する検査① ─ 発話特徴抽出検査
  •  4.話し言葉を評価する検査② ─ 新版構音検査
  •  5.話し言葉を評価する検査③ ─ 発話明瞭度(会話明瞭度)
  •  6.話し言葉を評価する検査④ ─ 自然度(異常度)
  •  7.話し言葉の一側面を評価する検査① ─ 日本語子音に対応する国際音声字母(IPA)
  •  8.話し言葉の一側面を評価する検査② ─ エレクトロパラトグラフィ
  •  9.話し言葉の一側面を評価する検査③ ─ プロソディ
  •  10.話し言葉の一側面を評価する検査④ ─ オーラルディアドコキネシス
  • 【Web版】
  •  11.総合的検査(標準失語症検査補助テスト・標準ディサースリア検査・口蓋裂言語検査)
  • C.吃 音
  •  1.評価項目
  •  2.吃音検査法
第6章 摂食嚥下障害
  • A.国内・国外の嚥下障害の分類
  •  1.臨床的重症度分類
  •  2.藤島の摂食嚥下グレード・レベル
  •  3.FOIS(Functional Oral Intake Scale)
  •  4.喉頭侵入・誤嚥の重症度スケール(A Penetration-aspiration scale)
  • B.評 価
  •  1.反復唾液飲みテスト(RSST)
  •  2.改定水飲みテスト(MWST)
  •  3.水飲みテスト(WST)
  •  4.フードテスト(FT)
  •  5.頸部聴診法
  •  6.簡易嚥下誘発テスト
  •  7.嚥下造影検査(VF)
  •  8.嚥下内視鏡検査(VE;兵藤スコア)
  •  9.咳テスト
  •  10.MASA(The Mann Assessment of Swallowing Ability)
  •  11.摂食場面の観察ポイント
  • C.その他
  •  1.学会分類2013
  •  2.栄養摂取手段のフローチャート
  •  3.嚥下機能に影響を及ぼす薬剤
  •  4.気管カニューレ
  •  5.Oral Health Assesment Tool日本語版(OHAT-J)
第Ⅲ部 疾患別評価
第1章 神 経
  • A.脳卒中
  •  1.modefied NIH Stroke Scale(NIHSS)
  •  2.Brunnstrom Recovery Stage(BRS)
  •  3.SIAS(脳卒中における包括的な評価)
  •  4.脳領域の機能と症状(簡易版)
  •  5.血管の環流域
  • B.神経筋障害・パーキンソン病
  •  1.Hoehn-Yahrの重症度分類
  •  2.unified Parkinson’s disease rating scale(UPDRS)日本語版
  •  3.ALS機能評価スケール改訂版(ALSFRS–R)
  •  4.厚生労働省が定めるALSの重症度分類
  •  5.重症筋無力症(MGFA)Clinical Classfication
  • C.脊髄損傷
  •  1.ASIA(American Spinal Injury Association)分類
  •  2.Flankel分類と改良Flankel分類
  • D.ジストニアなどの不随意運動
  •  1.責任病巣および運動症状による分類
第2章 循環器
  • A.心臓の生理機能
  •  1.心拍数(脈拍数)
  •  2.血圧測定
  •  3.心 音
  • B.大血管と心機能障害分類
  •  1.NYHA(New York Heart Association)心機能分類
  •  2.Killip分類
  •  3.大動脈解離の分類(DeBakey分類とStanford分類)
  •  4.Forrester分類
  • C.大血管と心臓の運動病態
  •  1.心胸郭比(CTR)
  •  2.心電図の基本事項
  •  3.Lown分類
  •  4.代表的な不整脈
  •  5.心臓超音波検査(心エコー)・左室駆出率(LVEF)の程度分類
  •  6.ペースメーカーペーシング様式 (国際ペースメーカーコード)
第3章 呼吸器
  • A.呼吸器の生理機能
  •  1.呼吸数とパターン
  •  2.打診音の分類
  •  3.聴診音の分類
  •  4.聴診部位
  •  5.肺活量測定(肺気量分画)
  •  6.努力肺活量測定(努力呼気曲線)
  •  7.酸素解離曲線
  • B.換気障害
  •  1.代表的な胸部X線所見
  •  2.胸郭の形態評価
  •  3.胸郭拡張差の正常値
  •  4.換気障害分類
  •  5.慢性閉塞性肺疾患(COPD)病期分類
  •  6.呼吸困難の評価(Borg scale)
  •  7.COPDアセスメントテスト(CATスコア)
  •  8.GOLDによるCOPDの複合的評価
  • C.人工呼吸器
  •  1.基本的な呼吸器の様式・モード・補助機能
  •  2.人工呼吸器のグラフィックモニター〔従量式換気法(VCV)が一定流量の場合〕
  •  3.非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)の基本モード
  •  4.ウィーニングの開始条件
  •  5.酸素療法
  •  6.酸素ボンベ残量の見方
第4章 消化器
  •  1.食道裂孔ヘルニア
  •  2.胃食道逆流症(GERD)
  •  3.便形状(Bristol 基準)
第Ⅳ部 日常生活動作評価
第1章 生活機能
  •  1.身体機能の残存能力と生活環境整備
  •  2.移動のための福祉用具(車いす)
  •  3.食事の福祉用具
  •  4.排泄の福祉用具と環境
  •  5.整容と更衣の福祉用具と環境
第2章 予防・介護・障害
  •  1.障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)
  •  2.認知症高齢者の日常生活自立度
  •  3.転倒予防のための住まいの確認
  •  4.介護保険制度における福祉用具貸与・購入の品目
  •  5.障害等級
巻末資料
  •  1.生化学検査・凝固検査
  •  2.血液検査
  •  3.尿・一般検査
  •  4.運動中止基準
  •  5.離床開始基準(意識状態・循環機能・呼吸機能・人工呼吸器・その他)

書籍