症例動作分析―動画から学ぶ姿勢と動作【全症例Web動画付】
- 著者
- :隈元庸夫
- ページ数
- :256頁
- 判型
- :B5判 4色
- ISBN
- :978-4-908933-09-7
- 定価
- :6,600円(本体6,000円+税)
- 発行年
- :2017年9月
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内容
多数の症例動画で臨床眼・分析能力がアップ間違いなし!!
臨床現場では重要な評価法の一つである動作分析。「患者の動きを見て、異常の原因を分析し、治療プログラムを立て、介入後はどう変化したか」といった動作分析から治療戦略までを習得するには一筋縄ではいかない。
現在、数多くの動作分析に関する書籍が世に出ているが、本書の3大特徴は、①実際の症例をもとに寝返り・起き上がり・起立・着座・歩行動作を熟練のセラピスト視点から動画と静止画でポイント解説、②健常者と症例の対比で動作比較が可能、③豊富な写真と動画分析から導かれた治療戦略を掲載。
本書は、初学者にとって臨床現場での精度向上を目的に、技術の習得・研鑽ができる自己学習も叶えた21世紀版のテキストである。
目次
第Ⅰ章 姿勢・動作分析
●姿勢・動作分析とは
- 1.行為―「社会的」な意味で説明される
- 2.動作―「能力的」な意味で説明される
- 3.運動―「機能的」な意味で説明される
●姿勢・動作分析の目的
- 1.「獲得」が姿勢・動作分析の目的の場合
- 2.「手段」が姿勢・動作分析の目的の場合
- 3.「予防」が姿勢・動作分析の目的の場合
●姿勢・動作分析の手順
- 1.準備として姿勢・動作分析を行う「条件」を確認する
- 2.姿勢・動作観察と分析を行う
- 1) 一般的な情報を記録する
- 2) 姿勢・動作観察の結果から理念型との差異を分析し記録する
- 3) 姿勢・動作分析として,その姿勢・動作を呈している原因について統合解釈する
●姿勢・動作分析で用いられる基礎用語
- 1.姿勢と動作
- 2.身体の基本面と関節運動の表し方
- 1) 矢状面または正中矢状面
- 2) 前額面
- 3) 水平面または横断面
- 3.姿勢・動作分析におけるキーワード
- 1) 姿勢と動作
- 2) 固定と運動
- 3) 単関節筋と多関節筋
- 4) 支持基底面と重心
- 5) 定位と安定性
- 6) 開放性運動連鎖と閉鎖性運動連鎖
- 7) 全体と部分
- 8) 筋トーヌスと関節可動域
- 9) 筋力と筋収縮
- 10) 感覚と痛み
- 11) 入力と出力
- 12) 協調性
- 13) 制御と調整
- 14) 運動技能
第Ⅱ章 姿勢・動作とは
●背臥位
- 1.定 義
- 2.部位別における動作の要素(Key factor)
- 3.姿勢観察のポイント
●寝返り
- 1.定 義
- 2.チェックポイント
- 3.動作パターン
- 1) 屈曲・回旋パターンでの寝返り
- 2) 伸展・回旋パターンでの寝返り
- 4.動作の相分け
- 5.部位別における動作の要素(Key factor)
- 1) 頭頸部の屈曲・回旋
- 2) 肩甲帯の前方突出とリーチ
- 3) 体軸内回旋運動
- 4) 頭頸部の屈曲・回旋から体軸内回旋運動をつなげる立ち直り反応の連鎖
- 6.活動制限と機能的制限の評価
●起き上がり
- 1.定 義
- 2.チェックポイント
- 3.動作パターン―背臥位→on elbow→on hand→長座位パターン
- 4.動作の相分け
- 5.部位別における動作の要素(Key factor)
- 1) 頭頸部の屈曲・回旋
- 2) 肩甲帯の前方突出とリーチ
- 3) 体軸内回旋運動
- 4) 頭頸部の屈曲・回旋から体軸内回旋運動をつなげる立ち直り反応の連鎖
- 6.活動制限と機能的制限の評価
●座 位
- 1.定 義
- 2.部位別における動作の要素(Key factor)
- 3.姿勢観察のポイント
- 4.機能的制限の評価
●立ち上がり
- 1.定 義
- 2.チェックポイント
- 3.動作パターン―座位→中腰位→立位パターン
- 4.動作の相分け
- 5.部位別における動作の要素(Key factor)
- 1) 屈曲相での頭頸部屈曲
- 2) 屈曲相での体幹屈曲と体幹前傾
- 3) 屈曲相での骨盤前傾
- 4) 屈曲相での下腿前傾
- 5) 伸展相での下腿前傾位の後傾運動
- 6) 伸展相での骨盤後傾
- 7) 伸展相での体幹および頭頸部の伸展
- 8) 屈曲相での頭頸部屈曲から伸展相での体幹および頭頸部の伸展をつなげる立ち直り反応の連鎖
- 6.活動制限と機能的制限の評価
●立 位
- 1.定 義
- 2.部位別における動作の要素(Key factor)
- 3.姿勢観察のポイント
- 4.機能的制限の評価
●歩 行
- 1.定 義
- 2.チェックポイント
- 3.動作パターン
- 1) 通常の歩行パターン
- 2) 杖の歩行様式
- 3) 松葉杖の歩行様式
- 4) 平行棒内での歩行様式
- 5) 歩行器での歩行様式
- 4.動作の相分け
- 1) Rancho Los Amigosの定義
- 2) Rancho Los Amigosの定義普及以前の相分け
- 5.歩行分析で用いられる用語
- 1) 時間的定義
- 2) 空間的定義
- 3) 時間と空間の組み合わせ
- 4) ロッカー機能
- 6.部位別における動作の要素(Key factor)
- 1) 立脚相
- 2) 遊脚相
- 7.運動学的分析のキーワード
- 1) 重心移動
- 2) 身体各部の空間的分析
- 3) 歩行の5要素(重心移動に関与する因子)
- 4) 歩行時の上肢運動
- 5) 歩行と筋活動
- 6) 歩行周期からみた筋活動
- 8.歩行の理念型
- 1) 初期接地の理念型
- 2) 荷重反応期の理念型
- 3) 立脚中期の理念型
- 4) 立脚中期での逸脱した型に対する広義の動作分析の進め方
- 5) 立脚終期の理念型
- 6) 前遊脚期の理念型
- 7) 遊脚初期の理念型
- 8) 遊脚中期の理念型
- 9) 遊脚終期の理念型
- 9.機能的制限の評価
第Ⅲ章 症例動作分析の実際
●軽度弛緩性麻痺を有する片麻痺
- 1.立ち上がり起立―矢状面
- 2.立ち上がり着座―矢状面
- 3.立ち上がり起立―前額面
- 4.立ち上がり着座―前額面
- 5.寝返り―背臥位から腹臥位
- 6.寝返り―腹臥位から背臥位
- 7.起き上がり―背臥位から端座位
- 8.歩行―矢状面
- 9.歩行―前額面
- 10.階段昇降―昇段
- 11.階段昇降―降段
●中等度痙性麻痺を有する片麻痺
- 1.立ち上がり起立―矢状面
- 2.立ち上がり着座―矢状面
- 3.起居動作としての立ち上がり起立―矢状面
- 4.起居動作としての立ち上がり着座―矢状面
- 5.歩行―矢状面
- 6.歩行―前額面
●重度痙性麻痺を有する片麻痺
- 1.寝返り―背臥位から腹臥位,腹臥位から背臥位
- 2.起居動作としての寝返り―背臥位から腹臥位,腹臥位から背臥位
- 3.起き上がり―背臥位から長座位(水平面)
- 4.起き上がりの逆動作―長座位から背臥位(水平面)
- 5.起き上がり―背臥位から長座位(前額面)
- 6.起き上がりの逆動作―長座位から背臥位(前額面)
- 7.起き上がり―背臥位から端座位
- 8.歩行―矢状面
- 9.歩行―前額面
●重度痙性麻痺を有する片麻痺
- 1.歩行―装具あり(前額面)
- 2.歩行―装具あり(矢状面)
- 3.歩行―装具なし(前額面)
- 4.歩行―装具なし(矢状面)
●パーキンソニズムを有する片麻痺
- 1.寝返り―背臥位から腹臥位,腹臥位から背臥位
- 2.起居動作としての寝返り―背臥位から腹臥位
- 3.起き上がり―背臥位から端座位(矢状面)
- 4.起き上がり―背臥位から端座位(前額面)
- 5.立ち上がり起立―矢状面
- 6.立ち上がり着座―矢状面
- 7.立ち上がり起立―前額面
- 8.立ち上がり着座―前額面
- 9.歩行―矢状面
●運動失調症
- 1.立ち上がり起立―前額面
- 2.立ち上がり着座―前額面
- 3.立ち上がり起立―矢状面
- 4.立ち上がり着座―矢状面
- 5.歩行―矢状面
- 6.歩行―前額面
●軽度の変形性膝関節症
- 1.歩行―前額面
- 2.歩行―矢状面
●その他の5つの症例
- 1.軽度弛緩性麻痺を有する片麻痺
- 1) 寝返り―背臥位から腹臥位
- 2) 寝返り―背臥位から端座位
- 3) 立ち上がり起立―矢状面
- 4) 立ち上がり起立―前額面
- 5) 歩行―矢状面
- 6) 歩行―前額面
- 2.軽度痙性麻痺を有する片麻痺
- 1) 歩行―矢状面
- 2) 歩行―前額面
- 3) 立ち上がり起立―前額面
- 4) 立ち上がり着座―前額面
- 5) 立ち上がり起立―矢状面
- 6) 立ち上がり着座―矢状面
- 7) 床からの立ち上がり起立―矢状面
- 8) 床からの立ち上がり起立―前額面
- 9) 床からの立ち上がり着座―前額面
- 3.中等度痙性麻痺を有する片麻痺
- 1) 起き上がり―背臥位から端座位
- 2) 立ち上がり起立―矢状面
- 3) 立ち上がり着座―矢状面
- 4) 立ち上がり起立―前額面
- 5) 立ち上がり着座―前額面
- 6) 歩行―矢状面
- 7) 歩行―前額面
- 4.中等度の変形性膝関節症
- 1) 歩行―前額面
- 2) 歩行―矢状面
- 5.パーキンソン病
- 1) 歩行(介入前)―前額面
- 2) 歩行(介入前)―矢状面
- 3) 歩行(介入後)―前額面
- 4) 歩行(介入後)―矢状面