ST評価ポケット手帳
- 編集
- :白波瀬元道
- 著者
- :近藤茂瑠 原田円 畠山恵
山本徹 白波瀬元道(執筆順) - ページ数
- :336頁
- 判型
- :B6変形判 2色
- ISBN
- :978-4-908933-27-1
- 定価
- :2,970円(本体2,700円+税)
- 発行年
- :2020年4月
(送料無料)
内容
学生・ベテランを問わず、言語聴覚療法における必携のお守りが遂に完成!!
「言語聴覚療法は,評価に始まり,評価に終わる」と誰が述べたか不明だが、その訓辞は今も語り継がれている。そのため「評価など,すべて覚えて当然だ」という考えがいまだに続いている。この思考は、21世紀の臨床・実習に即しているのか?自信のない評価を行うほうが、大問題だ。覚えていなければ,サッと確認し、キチッと評価できたほうが、その後の治療等へスムーズに介入できるのではないだろうか。
この問題を解決する手段として、①いつもポケットに持ち歩けて,②困った時に手が届き、③すぐにポイントとコツがわかる、をコンセプトに生まれたのが本書である。特に項目の選定には、良く遭遇する疾患を想定し、多角的な視点から絞り込み導いた評価190を厳選。早速ポケットに忍ばせ、目まぐるしく回る現場でぜひ活用してほしい。
【本書の特徴】
・臨床現場においてスタンダードな言語聴覚療法評価,検査データ,医療機器設定,薬剤などを
まとめた,ポケットに入る(持ち歩ける)ガイドブック
・若手ST・学生が評価および治療を標準的・効率的に,また安全に実施が可能
・単なる資料集ではなく,経験豊富な専門家の視点・コツを解説
・336ページのボリュームなのに、厚さが僅か11ミリで薄くて軽い
目次
第Ⅰ部 リハビリテーション共通評価
第1章 身体検査
- 1.情報収集
- 2.国際生活機能分類(ICF)と国際障害分類(ICIDH)
- 3.感覚検査
- 4.反射検査
- 5.姿勢反射検査
- 6.脳神経(支配領域・簡易評価表・口腔顔面領域の筋と支配神経)
- 7.協調機能検査(運動失調)
- 8.関節可動域検査
- 9.徒手筋力検査(頭頸部・舌骨上筋群・下筋群の筋力検査)
- 10.筋緊張検査
- 11.疼痛の評価
- 12.Barthel Index(BI)
- 13.FIM(機能的自立度評価表)
- 14.リハビリテーション栄養
第2章 意識・精神および行動・心理検査
- 1.意識障害(JCS・GCS)
- 2.鎮静スケールRASS(Richmond Agitation-Sedation Scale)
- 3.認知症スケール(分類・臨床認知症尺度・MCIサブタイプ診断のフローチャート・
HDS-R・MMSE-J・MoCa-J) - 4.せん妄(CAM-ICUフローシート)
第Ⅱ部 言語病理学別評価
第1章 聴覚障害
- 1.主な聴覚検査の種類
- 2.補聴器適合検査
- 3.標準純音聴力検査
- 4.語音聴力検査
- 【Web版】
- 5.幼児の聴力検査(聴性行動反応聴力検査・条件詮索反応聴力検査・遊戯聴力検査)
- 6.他覚的聴力検査(自動聴性脳幹反応・耳音響放射・聴性脳幹反応・聴性定常反応)
第2章 言語発達遅滞
- A.正常発達
- 1.初期言語の発達過程
- 【Web版】
- B.発達検査
- 1.遠城寺式乳幼児分析的発達検査
- 2.津守・稲毛式乳幼児精神発達質問紙
- 3.KIDS(Kinder Infant Development Scale)乳幼児発達スケール
- 4.デンバー発達判定法(DENVERⅡ)
- 5.日本版ミラー幼児発達スクリーニング検査(JMAP)
- 6.新版K式発達検査2001
- C.知能検査
- 1.田中ビネー知能検査Ⅴ
- 2.WPPSI–Ⅲ(Preschool and Primary Scale of Intelligence–Third edition)
- 3.WISC–Ⅳ(Wechsler Intelligence Scale for Children–Fourth edition)
- 4.日本版KABC–Ⅱ(Kaufman Assessment Battery For Children Second edition)
- 5.DN–CAS(Das–Naglieri Cognitive Assessment System)認知評価システム
- D.全般的な言語発達検査
- 1.LCスケール(言語・コミュニケーション発達スケール)
- 2.国リハ式〈S–S法〉言語発達遅滞検査
- 3.言語学習能力診断検査(ITPA)
- E.特定の言語機能検査
- 語彙力を評価する検査
- 1.日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙
- 2.PVT–R(Picture Vocabulary Test–Revised)絵画語彙発達検査
- 3.標準抽象語理解力検査(SCTAW)
- 会話・ナラティブ能力を評価する検査
- 1.質問–応答関係検査
- 読み書き能力を評価する検査
- 1.標準読み書きスクリーニング検査 改訂版 ─ 正確性と流暢性の評価(STRAW–R)
- 2.教研式読書力診断検査
- 視知覚発達検査
- 1.フロスティッグ視知覚発達検査
第3章 脳性麻痺
- 1.病型分類
- 【Web版】
- 2.粗大運動能力分類システム(GMFCS)
- 3.脳性まひ児の手指操作能力分類システム(MACS)
- 4.障害児の包括的評価表マニュアル(JASPER)
第4章 高次脳機能障害
- A.全般的知的機能
- 1.時計描画検査(CDT)
- 2.レーヴン色彩マトリックス検査(RCPM)
- 3.コース立方体組み合せテスト(Kohs Block Design Test)
- 4.ウェクスラー成人知能検査Ⅳ(WAIS–Ⅳ)
- B.失語症
- 1.ボストン学派による古典分類
- 2.失語症の検査
- 3.標準失語症検査(SLTA)
- 4.WAB失語症検査(Western Aphasia Battery)
- 5.失語症語彙検査(TLPA)
- 6.SALA失語症検査(SALA)
- 7.失語症構文検査(STA)
- 8.重度失語症検査
- C.失 行
- 1.分 類
- 2.標準高次動作性検査(SPTA)
- D.失 認
- 1.視覚認知機能障害の分類
- 2.標準高次視知覚検査(VPTA)
- 3.聴覚失認
- 4.身体失認・病態失認
- E.注意障害
- 1.注意の分類
- 2.全般性注意の評価① ─ 標準注意検査法(CAT)
- 3.全般性注意の評価② ─ Trail Making Test 日本版(TMT-J)
- 4.全般性注意の評価③ ─ かなひろいテスト
- 5.方向性注意の評価 ─ 行動性無視検査日本語版(BIT)
- F.視空間障害
- 1.地誌的見当識障害
- 2.バリント症候群
- 3.構成障害
- G.記憶障害
- 1.記憶の分類法
- 2.総合的な検査バッテリー① ─ ウェクスラー記憶検査(WMS–R)
- 3.総合的な検査バッテリー② ─ 日本版リバーミード行動記憶検査(RBMT)
- 4.言語性近時記憶① ─ 標準言語性対連合学習検査(S–PA)
- 5.言語性近時記憶② ─ 三宅式記銘力検査
- 6.視覚性記憶① ─ ベントン視覚記銘検査(BVRT)
- 7.視覚性記憶② ─ Rey複雑図形検査(ROCFT)
- 【Web版】
- 8.言語性近時記憶③ ─ Rey聴覚性言語学習検査(RAVLT)
- H.前頭葉機能障害
- 1.分 類
- 2.前頭葉機能検査(FAB)
- 3.日本版BADS 遂行機能障害症候群の行動評価(BADS)
- 4.ウィスコンシンカード分類検査(WCST)
- 5.ストループテスト
- I.意欲障害
- 1.標準意欲評価法(CAS)
- 2.やる気スコア
- 3.Vitality Index
- 4.脳卒中うつスケール・脳卒中情動スケール
第5章 発声発語障害
- A.音 声
- 1.聴覚心理的評価(GRBAS尺度)
- 2.自覚的評価〔声に関する質問紙(V–RQOL・VHI)〕
- 3.空気力学的評価〔最長発声持続時間(MPT)〕
- 4.内視鏡検査
- 5.音響機器による評価
- B.構 音
- 1.構音障害の分類
- 2.発声発語器官の評価
- 3.話し言葉を評価する検査① ─ 発話特徴抽出検査
- 4.話し言葉全体を評価する検査② ─ 新版構音検査
- 5.話し言葉全体を評価する検査③ ─ 発話明瞭度(会話明瞭度)
- 6.話し言葉全体を評価する検査④ ─ 自然度(異常度)
- 7.話し言葉の一側面を評価する検査① ─ 日本語子音に対応する国際音声字母(IPA)
- 8.話し言葉の一側面を評価する検査② ─ エレクトロパラトグラフィ
- 9.話し言葉の一側面を評価する検査③ ─ プロソディ
- 10.話し言葉の一側面を評価する検査④ ─ オーラルディアドコキネシス
- 【Web版】
- 11.総合的検査(標準失語症検査補助テスト・標準ディサースリア検査・口蓋裂言語検査)
- C.吃 音
- 1.評価項目
- 2.吃音検査法
第6章 摂食嚥下障害
- A.国内・国外の嚥下障害の分類
- 1.臨床的重症度分類
- 2.藤島の摂食嚥下グレード・レベル
- 3.FOIS(Functional Oral Intake Scale)
- 4.喉頭侵入・誤嚥の重症度スケール(A Penetration-aspiration scale)
- B.評 価
- 1.反復唾液飲みテスト(RSST)
- 2.改定水飲みテスト(MWST)
- 3.水飲みテスト(WST)
- 4.フードテスト(FT)
- 5.頸部聴診法
- 6.簡易嚥下誘発テスト
- 7.嚥下造影検査(VF)
- 8.嚥下内視鏡検査(VE;兵藤スコア)
- 9.咳テスト
- 10.MASA(The Mann Assessment of Swallowing Ability)
- 11.摂食場面の観察ポイント
- C.その他
- 1.学会分類2013
- 2.栄養摂取手段のフローチャート
- 3.嚥下機能に影響を及ぼす薬剤
- 4.気管カニューレ
第Ⅲ部 疾患別評価
第1章 神 経
- A.脳卒中
- 1.modefied NIH Stroke Scale(NIHSS)
- 2.Brunnstrom Recovery Stage(BRS)
- 3.SIAS(脳卒中における包括的な評価)
- 4.脳領域の機能と症状(簡易版)
- 5.血管の環流域
- B.神経筋障害・パーキンソン病
- 1.Hohn-Yahrの重症度分類
- 2.unified Parkinson’s disease rating scale(UPDRS)日本語版
- 3.ALS機能評価スケール改訂版(ALSFRS–R)
- 4.厚生労働省が定めるALSの重症度分類
- 5.重症筋無力症(MGFA)Clinical Classfication
- C.脊髄損傷
- 1.ASIA(American Spinal Injury Association)分類
- 2.Flankel分類と改良Flankel分類
- D.ジストニアなどの不随意運動
- 1.責任病巣および運動症状による分類
第2章 循環器
- A.心臓の生理機能
- 1.心拍数(脈拍数)
- 2.血圧測定
- 3.心 音
- B.大血管と心機能障害分類
- 1.NYHA(New York Heart Association)心機能分類
- 2.Killip分類
- 3.大動脈解離の分類(DeBakey分類とStanford分類)
- 4.Forrester分類
- C.大血管と心臓の運動病態
- 1.心胸郭比(CTR)
- 2.心電図の基本事項
- 3.Lown分類
- 4.代表的な不整脈
- 5.心臓超音波検査(心エコー)・左室駆出率(LVEF)の程度分類
- 6.ペースメーカーペーシング様式 (国際ペースメーカーコード)
第3章 呼吸器
- A.呼吸器の生理機能
- 1.呼吸数とパターン
- 2.打診音の分類
- 3.聴診音の分類
- 4.聴診部位
- 5.肺活量測定(肺気量分画)
- 6.努力肺活量測定(努力呼気曲線)
- 7.酸素解離曲線
- B.換気障害
- 1.代表的な胸部X線所見
- 2.胸郭の形態評価
- 3.胸郭拡張差の正常値
- 4.換気障害分類
- 5.慢性閉塞性肺疾患(COPD)病期分類
- 6.呼吸困難の評価(Borg scale)
- 7.COPDアセスメントテスト(CATスコア)
- 8.GOLDによるCOPDの複合的評価
- C.人工呼吸器
- 1.基本的な呼吸器の様式・モード・補助機能
- 2.人工呼吸器のグラフィックモニター〔従量式換気法(VCV)が一定流量の場合〕
- 3.非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)の基本モード
- 4.ウィーニング開始条件
- 5.酸素療法
- 6.酸素ボンベ残量の見方
第4章 消化器
- 1.食道裂孔ヘルニア
- 2.胃食道逆流(GERD)
- 3.便形状(Bristol 基準)
第Ⅳ部 日常生活動作評価
第1章 生活機能
- 1.身体機能の残存能力と生活環境整備
- 2.移動のための福祉用具(車いす)
- 3.食事の福祉用具
- 4.排泄の福祉用具と環境
- 5.整容と更衣の福祉用具と環境
第2章 予防・介護・障害
- 1.フレイルの評価
- 2.転倒予防のための住まいの確認
- 3.介護保険制度における福祉用具貸与・購入の品目
- 4.障害等級
巻末資料
- 1.生化学検査・凝固検査
- 2.血液検査
- 3.尿・一般検査
- 4.運動中止基準
- 5.離床開始基準(意識状態・循環機能・呼吸機能・人工呼吸器・その他)