昨今、集中治療後症候群（PICS）の予防・改善の観点からICUにおけるリハビリテーション（以下、ICUリハ）が世界的に注目されています。この世界的動向を受けて、わが国においても２０１８年よりICU患者に対する早期離床・リハビリテーション加算の算定が開始され、今後さらにICUリハへのニーズが高まることは明らかです。そしてICUリハでは、重症度の高い超急性期の患者にリスク管理を行い、安全かつ効果的な介入を実践することが求められます。そのためには、患者の状態・病状の把握に加え、生命維持装置・各種デバイス、環境因子についての理解が不可欠となります。しかし、これらの膨大な内容を独学、あるいは他の職種，先輩や同僚に指導してもらうことは現実的に困難な場合が少なくありません。
　本セミナーは、ICUの人工呼吸患者における全身管理からリハビリテーションの実際について基礎から多少の応用編までの内容を盛り込んでいます。ICUの経験が少なかったり、ICUリハをこれから始める理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリテーションスタッフ、ICUリハについて知りたい看護師、臨床工学技士をはじめとするICUスタッフなどの初学者に適しています。明日から即活用できる内容を多く盛り込み、皆さんの臨床力アップ、患者のさらなる改善への手がかりが見つかるセミナーです。

• 講師：聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション科
     （横山仁志 武市梨絵 渡邉陽介 松嶋真哉 堅田絋頌 佐々木祥太郎 中田秀一 中茎篤）